色素沈着によりおこる歯の黄ばみは、年齢とともに目立つようになります。歯の黄ばみが気になり出してからホワイトニングに興味を持つようにはなったけれども、実際にホワイトニングするまでには至っていないという人が多いのではないでしょうか。
薬剤や照射機器の進歩により、以前ほど痛い思いをせずに白い歯になることができます。今回はホワイトニング事情についてご紹介します。
ホワイトニングは、1989年にアメリカで実用化された技術です。アメリカでは歯科矯正や歯を白く保つなど歯をケアすることへの意識が高く、人口の約80%の人がホワイトニングを経験しているという調査結果があります。
ドラッグストアにはさまざまな種類のホワイトニングキットが並んでおり、日常の買い物でホワイトニングキットを気軽に購入できます。自宅の洗面所にホワイトニングケア用品が当たり前のように置かれている家も少なくありません。
日本では認められていない薬剤が使用されている美白効果の高いホワイトニングケア用品を市販で買えるのです。アメリカで人気があるホワイトニングケア用品は、ホームホワイトニングキット、ホワイトニングテープ、歯磨き剤です。
ホームホワイトニングキットは、薬剤とマウスピース、LEDライトがセットになっているキットです。日本では歯科医院でしか受けられないホワイトニングが、自宅でセルフケアできるのです。薬剤も歯科医院で使用しているものと変わらないので、歯科医院で受けるのと同じホワイトニング効果が期待できます。
しかし、高濃度薬剤やLEDライトによる粘膜の損傷など安全面に気をつけて使用する必要があります。ホワイトニングテープとは、過酸化水素という薬剤が塗布されたテープを1日1回、歯に貼るタイプのホワイトニングケアです。
過酸化水素は、日本では使用が禁止されている薬剤のため、購入できません。お手軽にケアができ、美白効果も期待できますが、汚れや虫歯などがあった場合やまんべんなくきれいに貼れていなかった場合、色ムラが出ることがあり注意が必要です。
海外の美白用歯磨き粉には、効果が高い成分が含まれているものが多くあり、歯磨き粉で美白ケアしている人もいます。
「ホワイトニングは自宅でもできる!マウスピースを使った方法をご紹介!」
日本でできるホワイトニングは、ホームホワイトニング、オフィスホワイトニング、セルフホワイトニング、デュアルホワイトニングの4種類です。
#ホームホワイトニングを受けるには?まずは歯科医院へ行き、ホームホワイトニングを希望することを伝えます。歯科検診をし、虫歯があれば治療を済ませ、歯のクリーニングをしてもらいましょう。その後マウスピースの作成に入ります。
出来上がったマウスピースと薬剤を自宅へ持ち帰り、1日1時間から2時間、薬剤を塗ったマウスピースをはめ、歯を漂白します。2週間ほどで効果が発揮されます。費用は25,000円~50,000円です。#オフィスホワイトニングってなに?
オフィスホワイトニングを受ける時もホームホワイトニングと同じように歯の検診やクリーニングから始めます。ホームホワイトニングとの大きな違いは、ホワイトニングを歯科医師、衛生士がおこなうことです。資格を持つ人しか使用できない薬剤を使い、短時間で即効性が得られます。
施術時間は30分程度、1回から数回の通院で終了します。保険適用外のため費用は1回10,000円~70,000円が相場です。
#若者に人気のセルフホワイトニングって?病院ではなくサロンでおこなうホワイトニングです。サロンのスタッフから説明を受け、自分でホワイトニングをおこないます。酸化チタンやポリリン酸といった薬剤が利用されています。
歯の汚れを浮き上がらせ、歯が持つ本来の白さに近づけるといった施術です。2,000円~5,000円と1回の費用がとても安いので、若者層に人気です。施術時間は初回1時間(30分が施術についての説明、30分が施術)、2回目以降は30分程度です。
#デュアルホワイトニングとは
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方をするのがデュアルホワイトニングです。オフィスホワイトニングで白くした歯をホームホワイトニングでケアすることで少しでも白い歯を持続できるようにします。50,000~80,000円と費用は高額ですが、美白効果や持続性はかなり期待できます。
利用目的や費用に応じて自分にあった施術を選びましょう。
ホワイトニングのメリットデメリットをご紹介します。
#メリットは?白くてきれいな歯になると笑顔に自信がつきます。白い歯は清潔感のある印象です。歯を削る訳ではないので、抜いたり痛めたりしません。ホワイトニングすることで酸に対する耐酸性が高まり、虫歯になりにくくなることがわかっています。
#デメリットは?差し歯やセラミックなど人工物は白くできません。美白効果は永遠ではないので、長持ちさせるためには日ごろのケアが必要です。一般的には半年から色が戻り始め、そこから2年ぐらいかけて元の歯の色に戻ります。
施術の際、薬がしみることがあったり、施術後数時間の食事制限、自分が思っていた色にならなかったということもあります。
歯科医院により取り入れている薬剤や紫外線機器が違います。薬剤を塗布した後LEDをあて、歯を白くするのですが、より効果的で人体への被害が少ない機器や薬剤をドクター自らが仕入れている歯科医院もあります。料金体系も歯科医院によりさまざまです。
ホワイトニングを歯科医院でする際は、どのような薬剤や機器が使われているのか事前に説明を受けるようにしましょう。例えば最新ホワイトニングシステムは、従来と比べて紫外線をカット、発熱を抑え体にも歯にも優しい光を照射することができます。
アメリカではすでに多くの人の使用実績があり信用度も抜群です。優しい光のため、しみにくい上にホワイトニング効果が高い機器です。他にもアメリカから輸入したホワイトニングジェルを塗布後、サファイアホワイトニングライトを照射、ナノ粒子化ハイドロキシアパタイトで白い再石灰化を促進、施術でできた傷をケアするため、ビタミンEを塗布してくれる歯科医院もあります。
以前根幹治療をおこなった歯は、死んで黒くなっていきます。ウォーキングブリーチは、詰め物をはずし、神経が死んで黒ずんだ部分に直接ホワイトニング剤を注入し、歯の内部から白くする施術です。
「最新のホワイトニング方法を紹介!あなたに合ったやり方で歯を綺麗にしよう」
実際にホワイトニングを体験した人の声をご紹介します。20代女性「事前にカウンセリングで施術について説明を受けていたので、実際の施術に不安はありませんでした。思っていたよりも歯が白くなって良かったです。」といった感想や50代女性「ずっと気になっていたホワイトニングをやっと体験できました。
薬剤はしみるというよりはピリピリとした刺激があるといった感じでしたが、我慢ができないほど嫌な感じではありませんでした。口を長時間開けていなくてはいけないのかと思っていたら、それほどでもなく、予想していたよりも楽に白い歯になりました。
もう少し白くしたいので、また通いたいと思います。」といった声、30代男性は「薬剤との相性が良かったのか予定していたよりも2トーン白くなり満足です。」といった体験談がありました。
アメリカでは当たり前のようにセルフホワイトニングがおこなわれています。日本でもホワイトニングに興味がある人が増えてきています。歯科医院では、ドクター自らが人体に優しく効果の高い機器や薬剤を取り入れ、安全にホワイトニングできるよう取り組んでいる医院もあります。
ホワイトニングを希望する際は、事前にきちんとした説明を受け、コスト面、施術方法、薬剤について理解したうえでおこなうようにしましょう。